こんにちは。副院長の義永昌也です。
6月は紫陽花(あじさい)の季節です。
別名で「七変化」とも呼ばれ、その色合いは日々移り変わっていきます。
この時期ならではの色の変化を見逃さずに楽しんで、季節の移ろいを感じたいものですね。
さて、見逃したくないのはお口の状態の変化も同じです。
小さな変化を見過ごすことで、やがて生活に大きな支障が出てしまうことがあります。
◆「むせる・こぼす」が続いたら注意!お口の機能低下が招くリスク
「最近むせやすくなった」
「食べこぼしが増えた」
「滑舌が悪くなった気がする」
といった変化を、多くの人が「年のせい」と見過ごしがちです。
しかし、「仕方がない」とそのままにしてしまうと、やがて思わぬリスクにつながっていきます。
実は、「むせる・こぼす」といった症状は、お口の機能の低下を知らせる最初のサインです。
ここからさらにお口の働きが弱まると、次第に食べられるものが限られていき、栄養不足や体重の減少を招いてやがて全身の衰弱(フレイル)につながります。
実際にお口の機能が衰えた方は、そうでない方と比べて将来、要介護状態になるリスクが約2.4倍、総死亡リスクが約2.1倍に高まるという報告もあります。
さらに、飲み込む力が衰えると、食べ物やだ液が誤って気管に入る「誤嚥(ごえん)」が起きやすくなるため
注意が必要です。

これは高齢者の死因の上位を占める「誤嚥性肺炎」を引き起こす原因にもなり、命に関わる問題へ発展するケースも少なくありません。
◆ご自身やご家族は大丈夫?「口腔機能低下症」のセルフチェック
こうしたリスクをもたらす、「噛む・飲み込む・話す」といった働きが複合的に弱まった状態を「口腔機能低下症」と呼び、2018年から保険診療の対象となっています。
お口の中の汚れや乾燥、噛む力や舌の動きの衰えなど、いくつもの機能低下が重なり合って起きるのが特徴で、ご高齢の方に限らず、中高年の方にも起こり得ます。
そのため、まずはお口のささいな変化を見逃さないことが大切です。
以下のチェックリストを使って、ご自身やご家族の今の状態を確認してみましょう。
・食べこぼしが増えた
・水や汁物でむせやすい
・薬が飲み込みにくくなった
・食事の時間が長くなった
・食べものが口の中に残りやすい
・硬いものが食べにくくなった
・滑舌が悪くなった気がする
・口の中が乾くようになった

◆「年だから仕方がない」と思う前に、早めの相談を
先ほどのチェックでいくつか当てはまる項目があったとしても、決して諦める必要はありません。
口腔機能低下症は、早い段階で気づき、適切に対応することで、お口の機能の改善や維持が期待できます。

歯科医院ではお口の機能を専門的に検査し、その方の状態に合わせたトレーニングやケアの方法をご提案しています。
「最近なんとなく食べにくい」「むせることが増えた」と感じたら、お気軽にご相談ください。














